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『きらめく瞳に会った』
山海堂＝1993年10月
ボブ・コンスタンデュロス＝著／
島田明宏＝訳
本体1456円＋税
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雑誌「ＧＯＲＯ」などに連載していた英国人ジャーナリストによるＦ１物語。
初出の版元だった小学館からは、連載が終わっても一冊にまとめようという話が来なかったので、私に競馬本の原稿依頼をしてくれた版元で出すことにした。が、私がモタモタしているうちに担当者が退社するなどして、結局そこからも出すことができなくなり、かなり途方に暮れてしまった。
そうこうしているうちに、92年一杯でホンダがＧＰから撤退するなど、日本ではＦ１ブームが終わってしまった。
どこからでも出せるというわけではなくなり、困りはてて宝島社の石倉笑氏に「お宅で出せませんか」と訊いたら「無理です。その代わり、日本一のＦ１雑誌の編集者を紹介します」と言って、当時Ｆ１雑誌「ＧＰＸ」の編集長だった山口正己氏を紹介してくれた。ダメモトで山口氏にお願いしてみたら、山口氏がボブさんに借りがあるとかで、「ＧＰＸブックス」としての単行本化を快諾してくださった。
訳書とはいえ私にとって初めての本だったので、本文ゲラやカバーの色校などを見たときは感動した。
デザインは、嶽本野ばら氏のブックデザインなどでおなじみの松田行正氏＋河原田智氏。
帯の推薦文は、村上龍氏＆武豊騎手という豪華版である。
初版5000部で、出たのが10年以上前だから、いつ絶版になったのかも知らないうちに、絶版になったのだと思う。
ちなみに私はボブさんと電話で話したことがあるだけで、会ったことはない。お元気なんだろうか。
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